みなしご子猫♪先住の高齢猫に愛情を注がれたて1年後に…
公園で出会った子
1年前のこと。
ヴァレリアさんという女性が公園を歩いていると、どこからともなく物悲しい鳴き声が聞こえました。あまりにも弱々しい声を見捨てることができず、彼女は声の主を探してみることに。
漂う鳴き声をたどり、茂みをかき分けたヴァレリアさんは、そこにうずくまる小さな小さな子猫を発見します。
悲しげな鳴き声はその子猫が発していました。ヴァレリアさんは直感的に、
「ああ、ママ猫を探しているんだろうな」
と思ったそう。ひとまず子猫の様子を確認すべく、接近を試みたヴァレリアさん……子猫はそんな彼女を驚かせる行動に走ります。
なんと子猫の方からヴァレリアさんに近づき、抱きついたのです。
子猫はヴァレリアさんの腕の中に落ち着き、彼女の髪ですぐに遊び始めたのだとか。抱っこしてしまった以上、ママ猫がやってくるまでお守りをするしかない。そう考えたヴァレリアさんはママ猫を待つことにしました。
しかし、3時間以上経過してもママ猫はやってきません。猫は母性が強い動物です。子猫が寂しい声をあげているならば、近くに人間がいようとも駆けつけるのが普通です。
「こんなに待ったのにママ猫は来ない」
最悪の予感がヴァレリアさんの脳裏をよぎり、そして彼女は子猫をいったん連れ帰る決断を下しました。
ヴァレリアさんは子猫を育てる難しさを知っていました。しかもその子猫が「ママ猫の愛が必要な時期」であるわけですから、一筋縄ではいかないだろうと直感していました。
そこで、ヴァレリアさんはある頼もしい助っ人にヘルプをお願いすることに。その助っ人というのが……。
おばあちゃん猫、ディーダでした。ヴァレリアさん宅の先住猫であるディーダは、新しくやってきた子猫を見るなり「あら、ちっちゃいわねえ」と言わんばかりにマジマジと観察し、それから体を寄せて子猫を温め始めました。
ちっちゃいパメラとディーダ
パメラと名付けられた子猫も新しいママを受け入れたようで、温めてもらったお返しにディーダおばあちゃんのおててをグルーミングしたりモミモミしたりと仲睦まじさをヴァレリアさんに見せつけたとのこと。
そしてその11か月後、ちっちゃかったパメラは今やすっかり猫らしくなり、こんなにも美しく育ちました。このキレイな毛並みは姿なきママ猫譲りのものなのでしょう。
立派になったパメラは、今も、これからも、ヴァレリアさんやディーダと一緒に幸せに暮らしていくことでしょう。
大声で助けを求めていた子猫のお話でした。
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